ほーち先生のはなし4

平尾氏、小説家になる2

ローファンタジーとはなんぞや

ハイファンタジー
現実世界とは異なる世界を主な舞台とした小説。

ローファンタジー
現実世界に近しい世界にファンタジー要素を取り入れた小説。

それぞれ『なろう』におけるジャンル説明である。
一般的な単語としての『ハイファンタジー』『ローファンタジー』とは意味合いが異なるののだが、その一般的な意味合いに諸説ありすぎて説明が難しいのでここでは省略する。
なお、それぞれ略して『ハイファン』『ローファン』という。

さて、平尾氏が次回作として選んだジャンルはローファンことローファンタジー。
つまり、この現実世界を舞台にしたファンタジー作品というわけである。

『死に戻り~』終盤の毎日執筆中になんとか時間を作って書きため、同作終了翌日に連載を開始したのが、この作品だ。

『魔物がうろつく町内にアラフォーおっさんただ独り』

魔物がうろつく町内にアラフォーおっさんただ独り
R15 シリアス 男主人公 現代 ステータスなし レベル・スキルなし チートなし 復活あり ヒロインなし 仲間なし ちょっとご都合主義

現実世界に現れた魔物と普通のおっさんが戦うという作品だ。
タイトルのとおり、おっさんはただひとり町内に閉じ込められ、通販と近所で買えるグッズを駆使して魔物と戦う。
死ねば所持金代わりのポイントを半分消費して生き返る、というのがチートといえばチートだが、それ以外に特殊能力はなし。
本編中、おっさん以外の登場人物もなし。

最近はこういう現実世界にモンスターやダンジョンが現れる系の作品も増えたが、当時はあまりなかったように思う。

順調な滑り出しだったが……

前作終了時に誘導できたこともあり、初日でジャンル別日間ランキングの端っこに載ることができた。
そしてじわじわと順位を上げていき、最高で日間11位までいったことは覚えている。
たぶん週間や日間にも載ったはずだが、そのあたりは覚えていない。

とにかく、早々に前作の600ポイントを超え、作戦に誤りはなかった、と確信しつつあった。

だが、ある時点でポイントの伸びがピタリと止まってしまった。
1045ポイントとか、そのあたりだったと思う。
とにかく、そこから1ポイントたりとも動きがなくなってしまったのだ。

ポイントの加算がなければ、ランキングから脱落してしまう。

また、書きためがあまりなかったのもよくなかった。
ポイントが伸びなかった原因のひとつに、更新が途絶えてしまったというのは大きいだろう。

次作の構想を練り始めるが……

復活以外のチートなし。
しかも登場人物はおっさんだけ。

少々攻めすぎたかもしれないと、考え始めた。

「やはり、チートは必要か……?」

もっとチートを生かせるような作品を書いた方が必要かもしれない。
そんな思いを胸に抱きつつ、新たな作品の構想を練り始める。

実は『なろう』受けしづらい致命的な欠点がこの作品にはあったのだが、平尾氏はこの時点でまだ気づいていない。

やはり次もローファンを狙いたい。
主人公がこの現実世界がでチートを得るにはどうすればいいか。
どんなチート能力があればいいか。
それを生かすには、どんな設定や舞台を用意すればいいか。

そんなことを考えながらも『魔物がうろつく~』の執筆もちまちまと続ける。
やはりポイントは伸びない。

ポイントが伸びないと、モチベーションが上がらない。
そして自分の能力を、信用できなくなる。
いま書いているこの作品は、本当におもしろいのだろうか?
そんな考えに悩まされる。

ありがたいことに、少しではあるが感想が来た。
そのおかげで、遅いながらも更新は続けられた。

だが、新たに考えている作品は、『なろう』読者に受け入れられるのだろうか。
がんばって作品を書いても、結局読まれないのではないだろうか。
読まれなければ、また新しい作品を書かねばならないのか。
このサイクルを、あと何回繰り返せば書籍化できるのだろう。

そんな考えが、何度も頭をよぎる。

『死に戻り~』に比べれば『魔物がうろつく~』はポイントが伸びた。
なら、次はもっと伸びるかもしれない。
とはいえ、どれくらい伸びるのか?
倍になったとしても2000ポイントそこらだ。

当時、書籍化に至るポイント数は3万~5万といわれていた。

そこに辿り着くまでの道のりが、とても長いように思えた。
いつまで経っても辿り着けないのではないか。

なにか、こう……もっと、劇的な変化を得られる手段はないか?
大きな変化が欲しい。

そんなとき、平尾氏の頭に突然ひらめくものがあった。

――エロは、どうだろう?


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