ほーち先生のはなし5

平尾氏、エロ小説に挑む1

それは本当に唐突なひらめき

『なろう』で人気が出なかった。
もっと人気がほしい。
そして書籍化したい。
でも人気が出ない。

そんな日々を送っているさなか、本当に何の前触れもなく「エロ小説ってどうなん?」という考えが浮かび上がってきたのだ。

ちなみに平尾氏、エロ本、エロマンガ、エロビデオ、エロアニメはそれなりに嗜むが、エロ小説――いわゆる官能小説――は読んだことがない。
また、エロゲことアダルトゲームもほとんどやったことがない。
やったといえばFateシリーズと月姫くらいのものである。

つまり平尾氏、文字のエロいヤツというのをほとんど知らないのだ。
せいぜい知っていても、北方謙三や西村寿行の濡れ場くらいのものである。

にもかかわらず突如エロ小説に興味を持ったことは、自分でもいまだに謎だ。
天啓というヤツだろうか。
とはいえ『なろう』で人気が出ていたら思いもよらなかったことなので、「なろうで人気が出なかった」というのはとても重要な要素だ。

なろうで人気が出なかったから、エロに転向した

平尾氏がエロ小説を書くに至った経緯を端的にあらわすなら、こうなるのだろう。

ただ、この時点ではまだ「エロ小説家になろう」という意志はそれほどなかった。
「エロ小説って、どうなんだろう?」程度の、ちょっとした興味を抱いたに過ぎない。

どこで書く? そもそも需要は?

エロ小説に興味を持ったところで、以下の疑問が浮かび上がる。

・どこで発表すればいいのか?
・そもそもエロ小説に需要はあるのか?

国内最大の小説投稿サイト『小説家になろう』すら知らなかった男である。
エロ小説の投稿場所など、知るよしもない。

仮にエロ小説投稿サイトがあったとしても、そこに人がいなければ意味がない。
アダルトウェブ小説というものの需要が低ければ、投稿したところで自己満足に終わるだけだろう。

何度も言うようだが、平尾氏は物書きとしての実績が欲しくて小説を書いている。
小説を書きたいという欲求に嘘はないが、具体的に表現したいなにかがあるわけでもないのだ。

もしエロ小説投稿サイトがなければ、あったとしても需要が低いのであれば、エロ小説で書籍化するためには官能小説大賞のようなものに応募するしかない。
そして先述したとおり、平尾氏はエロ小説を読んだことがない。
つまり、『なろう』を始めたときにそうだったように、まずはエロ小説を読み漁る必要が出てくるのだ。

正直に言って、エロ小説に対してそこまでの情熱は、ない。

「なんにせよ、投稿サイトがあるかどうかを探すところからだな」

平尾氏はひとりそう呟き、エロ小説投稿サイトを探し始めた。

ノクターンノベルズとの出会い

結論から言うと、エロ小説投稿サイトはあった。
しかも複数。

そこでまず、人の多さをチェックする。

投稿サイトというのは、大抵ランキング機能が備わっている。
そして、ブックマーク(またはお気に入り)機能もある。
当たり前だが、ブックマーク数=読者が多い作品ほど、ランキングが上がる。

そこで月間あたりの上位ランカー作品に、どれくらいのブックマークが入っているのかで、ある程度のユーザー数を知ることが可能だ。

いくら投稿サイトがあったからといって、月間上位ランカーのブックマークが数十とか数百というのでは話にならない。
月間ならせめて千、年間で万は超えて欲しいところだ。

そこで比較検討した結果、圧倒的なユーザー数を誇るサイトがあった。

ノクターンノベルズ

しかも驚いたことにこのサイト、『小説家になろう』の姉妹サイトだという。

『なろう』に投稿して半年以上が経っていたが、そのときはじめて成人向けサイトがあることを知ったのだった。

『小説家になろう』グループサイト

ここで1度、『なろう』のグループサイトについて説明しておこう。
『小説家になろう』グループには、以下の4つがある。

・小説家になろう
 もはや説明不要。『なろう』である。

・ノクターンノベルズ
 男性向け官能小説サイト。略して『ノクタ』

・ムーンライトノベルズ
 女性向け官能小説サイト。略して『ムーン』

・ミッドナイトノベルズ
 官能が主体ではないが『なろう』に投稿するにはエロ過ぎる、またはグロ過ぎる小説の投稿サイト。

全年齢→成人向けの誘導はできないので、『なろう』の読者ユーザーの中には『ノクタ』『ムーン』『ミッドナイト』の存在を知らない人はかなり多い。

投稿ユーザーだと、作品投稿時に『R18』にチェックを入れると上記3サイトのどれを選ぶか、という選択肢が出るので、知っている人もいるだろう。
ちなみに平尾氏はこれまでR18にチェックを入れたことがなかったので、『ノクタ』の存在を知らなかったのだ。

どこまで書いていいのか

無事エロ小説の投稿サイトは見つかり、ユーザーもかなり多いことがわかった。
すでに書籍化作品も複数あり、どうやら『ノクタ』作品を主にしたレーベルも存在するようだ。

ならば、ここで充分に勝負できる。

しかしここでひとつ、疑問が生まれる。

どこまで書いていいのか?

近年、マンガやイラスト、ゲームに対するエロ描写に対して、厳しい規制がかかることが多い。
となれば、小説にもそれ相応の規制があるのかもしれない。

それを知るためにまずは読むことだ、と例のごとくランキングを漁っていく。
そして判明した。

なにを書いても許される

いや、本当にびっくりした。
人並みにエロを嗜む平尾氏が、ドン引きするような表現がごろごろ出てくるのだ。

なんにせよ気にせずエロ小説が書けることはわかった。


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